仮想空間(バーチャル)のイベントとは|活用事例やメリット・デメリットを徹底解説!
「仮想空間のイベントってどういうものなの?」
「仮想空間のイベントってどんな感じなのかイメージがわかない」
と感じていませんか?
仮想空間のイベントとは、まるでその場に参加者みんながいるような感覚で、バーチャル空間のライブやフェス、マーケットや展示会などに参加できるオンラインサービスのことです。最近では、バーチャルシンガーの初音ミクが仮想空間の中でライブを実施しました。参加者は、初音ミクと自分がまるで同じ空間にいるかのような感覚でライブを体験でき、臨場感をたっぷり感じられるイベントとなりました。
このように仮想空間のイベントはオンライン上で「今この場所にみんながいるような感覚」を味わいながらコミュニケーションできる画期的なサービスです。
ただし「自社で仮想空間のイベントをやってみたい!」と考えている場合、メリット・デメリットを知ったうえで、慎重に導入判断する必要があります。そうしないと、自社にとって「仮想空間イベントの開催が有益かどうか」を客観的に判断できず、「せっかくお金や時間をかけてイベントを開催したのに効果がなかった」と後悔することになりかねません。
そこでこの記事では、仮想空間のイベントについてメリット、デメリットについても解説していきます。
本記事の内容は以下のとおりです。
▼本記事の内容
◆仮想空間のイベントとは
◆仮想空間イベント4つの事例
◆仮想空間のイベント4つのメリット
◆仮想空間のイベントのデメリット
この記事を読むことで、仮想空間のイベントがどのようなものかイメージを描けるようになります。また、自社で仮想空間のイベントを開催するべきかどうかを客観的に判断できるようになりますよ。
ぜひ最後までお読みください。
仮想空間のイベントとは
そもそも仮想空間とは、オンライン上にCGで仮想の3D空間をつくり、参加者がアバターとなってコミュニケーションできる空間のことです。立体的に作りこまれているため、リアルに似た感覚でモノやヒトを捉えられます。そんな仮想空間で行われるイベントは、まるでその場に参加者たちがいるような感覚で、ライブやフェス、マーケットや展示会などに参加できるサービスです。イベント会場にみんなが参加しているような温度感や盛り上がりを感じることができます。
さらに仮想空間イベントにVRを活用すると、参加者は360度会場を見渡せるようになり、さらに臨場感あふれるイベントへとパワーアップさせることもできますよ!
仮想空間のイベント4つの事例
仮想空間イベントについて具体的なイメージを持てるよう、本章では実際に開催された仮想空間のイベント事例を4つご紹介します。
バーチャルマーケット/株式会社HIKKY
バーチャルマーケットとは、仮想空間上で「3Dデータ商品」や「リアル商品(洋服、PC、飲食物など)」の売買ができる世界最大のVRイベントです。世界から100万人以上が来場しており、ギネス世界記録も取得しているほどです。
アバターや3Dアイテムを制作するクリエイターや、アパレルや百貨店など、さまざまなジャンルの企業によってブースが開設されました。
イベントへ出展する企業や個人は、実店舗以外の新たな販路、ショールーム空間の獲得、メタバース事業への参入機会となっています。
またイベントの参加者は、ショップの中でスタッフのアバターから接客をしてもらったり、3Dデータ商品を手に取って見たり、試着したり、購入したりするなど、リアリティのある買い物体験ができます。3Dデータ商品には、アバター向けのキャップやTシャツなどが販売されました。
VR技術などの普及によって世界的に身近になってきている仮想空間を活用した経済・文化活動の場所として、バーチャルマーケットは大きく注目されています。
初音ミク GALAXY LIVE 2021
出典:https://galaxy-live.net/index.html
「初音ミク GALAXY LIVE 2021」は、2021年に仮想空間上で行われた、バーチャル・シンガー「初音ミク」のバーチャルライブです。初音ミクと一緒に「ライブ特化型ドーム式巨大宇宙船」に乗り込み、さまざまな太陽系を巡りながら、宇宙空間や各星々で、初音ミクのライブを見るというコンセプトでイベントが実施されました。
参加者は、まるでそこに初音ミクと自分がいるような感覚でライブを体感できます。さらには楽曲の世界観を再現したステージ演出を高い没入感の中で楽しめるようになっています。
デジタル甲子園/阪急阪神ホールディングス株式会社
デジタル甲子園は、阪神甲子園球場を3DCGで再現したオンライン仮想空間で開催された、ビジネス展示会です。日本全国どこからでも参加可能となっていました。
出展者と来場者は3Dアバターの姿で会場を見て回ることができ、互いにコミュニケーションや商談ができるようになっています。
「手を挙げる」「拍手」「お辞儀」といったリアクションが可能で、テキストチャットや音声通話もできます。周囲の人には聞こえないように「プライベートボイスチャット機能」や「名刺交換機能」もあるため、その場で商談を行うこともできます。
オールジャンル同人誌即売会イベントNEOKET/株式会社ピクシブ
NEOKET(ネオケット)は、仮想空間上で行われるオンラインの即売会イベントです。
アバターを選んで会場に参加し、クリエイターとファンがテキストチャットやボイスチャット、エモート(ジェスチャー)でのコミュニケーションや同人誌の購入ができます。
また参加者は、購入した商品を会場内で持ち歩いたり、ファン同士で交流したりするなど、リアルな即売会の賑わいをオンラインでも体感できるようになっています。
企業が仮想空間のイベントを実施する4つのメリット
仮想空間のイベント開催は、メリット・デメリットをしっかり知ったうえで導入判断すると、後悔のない選択ができます。そこで自社に仮想空間のイベントを取り入れるべきか判断できるよう、3章~5章にかけて「企業が仮想空間のイベントを実施するメリット・デメリット」をご紹介します。
まず3章では、以下4つのメリットについて解説します。
遠隔地のユーザーがイベントに参加するハードルが下がる
1つめのメリットは「遠隔地のユーザーがイベントに参加するハードルが下がる」ことです。
仮想空間のイベントはオンライン上で開催されるため、インターネットさえつながる場所にいれば、場所を問わず参加可能。ユーザーは移動する手間や時間、交通費をかける必要がなくなり、気軽にイベントに参加できるようになります。
たとえば自宅から仮想空間のイベントに気軽に参加する場合、物理的なイベント会場へ行っていないにも関わらず、参加者みんなと同じ空間にいるように感じられます。そのため、自宅にいながらにして参加者同士のコミュニケーションに臨場感を感じたり、一体感を味わえたりするのです。
こうしたリアリティのある仮想空間イベントに、ユーザーが好きな場所で、気軽に参加できるとなれば、多くの人に集まってもらいやすくなります。つまり集客しやすくなるため、参加ハードルが下がるという点は大きなメリットといえるでしょう。
ユーザーの行動データが収集・分析できる
2つめは「ユーザーの行動データが収集・分析できる」ことです。
仮想空間でユーザーが選択したアクションはすべてシステム保存・管理できます。そのため仮想空間上でイベントを行えば、参加ユーザーの行動記録をデータとして一度に収集・分析できるのです。
たとえば、「仮想空間上で接客し、現実で身につけるファッションを販売するマーケットイベント」を開催した場合を考えてみましょう。この場合、各ユーザーが仮想空間上でどのような行動を取ったのか、以下のように収集できます。
- ●移動経路(どの店からどの店に移動したのか)
- ●各店舗での滞在時間
- ●何に興味を持ち、何をどれだけ購入したのか
またこれらのデータを分析すると、
- ●ユーザー層ごとによく購入された商品がわかる
- ●誰がどの商品をどれだけ購入したかで優良顧客がわかる
- ●ユーザー層ごとに、どのような移動経路をたどるのか収集でき、効果的な店舗配置がわかる
など、1回のイベントでさまざまな行動データを収集・分析できるため、マーケティング戦略を考えやすくなります。
仮想空間のイベントでは一度にさまざまなユーザーの行動データを収集でき、分析結果をマーケティングに生かせるという点でメリットが大きいのです。
ブランドイメージを高め、他社と差別化できる
3つめは「ブランドイメージを高め、他社と差別化できる」ことです。
現在、仮想空間のイベントのような「先進的な取り組み」を実施する企業は、まだまだごく少数です。そのため、早い段階で積極的に仮想空間のイベントを開催すれば、「他社がやっていないような先進的なビジネスを展開している企業だ」といったようにブランドイメージを向上させることができます。
「先進的」「革新的」というイメージは、それ自体が持つ印象の強さによって、ユーザーに魅力を感じてもらいやすくなり、その結果、商品・サービスが利用されやすくなるのです。
たとえば家電メーカーのダイソンを例に考えてみましょう。もしダイソンと大手家電メーカーのそれぞれの企業ロゴがついている冷蔵庫がある場合を想像してみると、以下のように魅力を感じるのではないでしょうか。
◆大手家電メーカーの冷蔵庫
これまでの歴史や企業規模による安心感がある
◆ダイソンの冷蔵庫
「なにか特別な機能があるのではないか」
「これまでとは異なる新しい技術が使われているのではないか」
ダイソンに特別な魅力を感じるのは、ダイソンという企業が「先進的な製品を展開している」というブランドイメージを持っているからです。
このように先進的なブランドイメージは、ユーザーに期待を抱かせ、商品・サービスを利用してもらいやすくなります。そのため「仮想空間イベントを実施する先進的な企業だ」というイメージを持ってもらうことで、他社と差別化できます。
企画したイベントを再現しやすい
4つめは「企画したイベントを再現しやすい」ことです。仮想空間は場所の制約がないため、企画したイベントアイデアをそのまま落とし込めます。
たとえば、
- ●音楽ライブ
- ●展示会
- ●学会
- ●トークショー
- ●アートなどの展覧会
- ●オープンキャンパス
- ●工場見学
- ●企業による社員と求職者の座談会
- ●キャリア相談会
など、幅広い目的に合わせて、希望した仮想空間を生み出せるため、さまざまなイベント企画を実現できます。
企業が仮想空間のイベントを実施するデメリット
企業が仮想空間のイベントを実施するデメリットは「空間の構築に時間がかかる」という点です。
仮想空間のイベントは、イベント用の仮想空間を構築するのにある程度時間がかかります。構築する仮想空間のデザインや機能などに凝るほど、それだけ構築するのに手間がかかり、その分時間も必要になるのです。そのため、オリジナリティの高い凝った仮想空間でイベントを開催したい場合は、イベント開催予定日から余裕をもって空間の構築を業者に依頼しましょう。
あらかじめ以下の内容を決めておくと、業者と打ち合わせをする際にスムーズです。
◆作成したい空間の数
→イベントに合わせていくつの空間(部屋)が必要なのかを決めましょう。
◆1空間あたりの同時接続人数
→仮想空間提供サービスやプランによって、同時接続人数が異なります。
同時接続人数が増えれば、金額も上がるため、イベントの想定参加人数に合わせて最適なプランを選択しましょう。
◆どのような空間にしたいのかある程度参考イメージを探しておく
仮想空間のイベントを検討中の企業様はジーオーディ・ジャパンにご相談ください!
仮想空間のイベントをご検討中の企業様は、ジーオーディ・ジャパンにご相談ください。当社では仮想空間プラットフォーム「Metawith」をご提供。その多彩な活用方法が魅力です。
たとえば、
- ●バーチャルライブ
- ●バーチャル作品展示
- ●バーチャル会議
- ●バーチャル会社説明会
- ●バーチャル面接
- ●バーチャル入社式
- ●バーチャルECショップ
など、上記以外にもさまざまなイベント活用ができる仮想空間をご提供できます。
Metawithの仮想空間内では、
- ●ビデオ通話や音声通話
- ●チャット
- ●パネルの設置
- ●大画面スクリーン(動画再生用)
- ●名刺交換QRなどの画像の掲示
など、仮想空間のイベントを便利にする機能が豊富となっています。既存の仮想空間を利用したイベント活用はもちろん、企業様のご要望に合わせた仮想空間の構築も可能ですので、ぜひ一度ジーオーディ・ジャパンへお問い合わせください。
まとめ
この記事では、仮想空間のイベントについての解説や事例、メリット、デメリットを解説しました。ここで本記事のおさらいをしましょう。
◆仮想空間のイベントとは
参加者みんながまるでその場にいるような感覚で、ライブやフェス、マーケットや展示会などに参加できるバーチャルオンラインサービス
◆企業が仮想空間のイベントを実施する4つのメリット
①遠隔地のユーザーがイベントに参加するハードルが下がる
②ユーザーの行動データが収集・分析できる
③ブランドイメージを高め、他社と差別化できる
④企画したイベントを再現しやすい
◆企業が仮想空間のイベントを実施するデメリットは「空間の構築費用がかかる」こと